胃食道逆流とは胃酸や胃内容物が胃から食道に逆流することをいいます。咳が食事、起臥床、会話、前かがみなると起こりやすい、胸やけ、呑酸(どんさん:胃液が口内に逆流することで、口の中が酸っぱくなる)、声嗄れなどの症状を伴う場合は、胃食道逆流症による慢性咳嗽の疑いがあります。咳き止め薬では効果なく、胃食道逆流に対する内服治療が必要です。
高齢者が食事のたびにムセたり、ゴロゴロする音がノドあたりから聞こえる場合は誤嚥しているかもしれません。食べ物の残りカスやノドにたまった液体が絡むため、ゴロゴロする咳が続きます。特に食事中や食後が多いです。寝たきりの方や脳梗塞の既往のある方が、発熱し元気がなくなると誤嚥性肺炎を発症した可能性があります。
予防法として口の中を清潔に保つ事が大事です。食べ物を柔らかくし、ペースト状にするなど飲み込みやすい食形態の工夫が必要です。一口を少なめにする、しっかり飲み込んだことを確認してから次を口に入れる、座位で食事するなど食習慣を再考してみましょう。